USJで働く人達から、ミナさんは「ラッコちゃん」と呼ばれています。朝から何度もそう呼ばれていたのですが、私は最初何と呼ばれているのかまったく聞き取れませんでした。今連続して呼ばれて、やっとはっきりと聞き取れました。「ラッコちゃん 今日はコスプレですか?」とか「ラッコちゃんは頭も良かったんですねえ?」とか「ラッコちゃん、高校生だったの?」とか「ラッコちゃん、制服似合いすぎ。犯罪だよ。」と、ミナさんは歩いているだけでモテモテです。
一般の客からも「写真を撮らせて。」などと、時々声をかけられます。コスプレしていると、特に頻繁に声をかけられるようになりました。入場ゲートからウォーターワールドまで歩いて10分ほどの間に、20人くらいに声をかけられました。ウォーターワールドに着くと、ちょうど開場の時間でした。今度も中央最前列に向かいました。最前列には既に空席がなくなっていましたが、保安官がミナさんを見つけて「多くのお客さんに着席してもらうために、どうか少しずつつめてください。」と言って、最前列中央の特等席に2人分の空席を確保してくれました。つめてくれたお客さん達と保安官に頭を下げて、私達も着席しました。
すると、ピーターとニックがやって来ました。2人は「あれっ、先ほどもいましたよね? 衣装を着替えたんですか?」「さっきは、どんな服だったかな?」「君達、高校生だった?」と不思議がっています。保安官がやって来て、ミナさんを指差し「この方ピンクのワンピース。」、私を指差し「この娘(こ)は黄色のワンピース。」と言いました。私達が「ピンポーン。」と拍手すると、ピーターとニックも完全に思い出したようでした。
「綺麗な制服姿ですが、ずぶ濡れになってもいいんですね?」と尋ねられたので、ミナさんと声をそろえて「あったりまえじゃなーい!」と叫びました。保安官達3人は、大喜びです。突然ピーターが私に向かってバケツで水をかける仕草をしました。先ほどのショーの時にはこれに驚いて座席から転落してしまい、ニック達にパンツを見られてしまいました。今度はひっかかりません。
私はめくれないようにスカートを押さえながら、余裕を見せて口を開けて笑っていました。バケツには少しだけ水が入っていたのでした。開いていた口と鼻の穴から水が入り、さらに水が鼻から目にぬけて、私はむせてしまいました。保安官は「鼻の頭と目が真っ赤になっていますよ。大丈夫ですか?」と口では心配していますが、3人で大笑いしています。私がふらつきながらも何とか「大丈夫です。」と答えると、再びピーターが私に向かってバケツで水をかける仕草をしました。私は「カラだ。」と認識しましたが、身体が勝手に反応してしまい、バランスを崩して座席から後ろに転落しそうになりました。
右隣のミナさんが私の背中を支えてくれたので、私はかろうじて転落しませんでした。ホッとした瞬間、ニックがミナさんを指差して「白!」、私を指差して「ピンク!」と叫びました。同時に周囲の男性客達から大歓声が上がりました。ミナさんも私を支えるために開脚してしまったのでしょう。ミナさんが「あー!」と叫びました。
保安官達は笑いながら、3人で頭を揃えて「ごめんなさい。」と謝りました。ニックは私に小声で「パンツを穿き替えたの?」と尋ねました。
ニックは服は覚えていないのに、パンツの色は覚えていたのでした。私は恥ずかしさで顔が真っ赤になってしまったと思います。ミナさんが「そんなこと、どうでもいいでしょう。」と私に代わって答えてくれました。ニックは「かわいくて、綺麗だから、パンツを見たいんだよ。安心していいよ。魅力的じゃなかったら、絶対しないから…。」と言いながら、私の手を取って座席から立たせ、ステ−ジまで誘導しました。「振り返って、客席を見上げてごらん。」とニックが言うので、指示どおりステージから客席を見渡しました。
「ほら、いっぱいパンツが見えるだろう。これが男の楽しみなのよ。席が半分くらい埋まっている時が、一番良く見えるんだよ。かわいい娘(こ)が、しっかりガードしている場合に水をかけるふりをするんだ。」と言いながら、ニックは制服姿の美人女子高生に向かってバケツを振りまわしました。なるほど、バケツにびっくりして開脚するのと、バケツで風を送るのとで、狙った獲物は必ずゲットできます。
「パンツの色を叫ぶのは、どうしてですか? 色を叫ばれなかったら、私は見られたことに、気がつかなかったわよ。」と私はニックに尋ねました。ニックは「本当にかわいい娘の場合にしか、叫ばないよ。『見えたヨ』と色を伝えるのは、その娘に対しての礼儀だと思っているんだ。」とクールな表情で格好よく答えました。そして小声で「どうして衣装を着替えたの? どこかに着替える場所があるんだ? なぜ? お願い。教えて。」と手のひらを合わせて熱心に頼みます。
「そんなに聞きたい?」と私がじらすと、ニックは「うん。」とかわいく頷きました。「なーいしょ!」と私が笑って答えると、ニックは「意地悪だねえ。後でたっぷりと、水をかけてあげるから…。」と、さわやかに笑いながら去っていきました。さすがに男前、パンチラの話をしていても、まったくイヤラシサがありません。ほぼ満席になりました。開演前の余興が始まりました。応援合戦です。私達は、今回もピーターチームです。私達は一生懸命に応援しましたが、情報どおりに今回もピーターチームの負けでした。お約束どおりにニックが水をいっぱい入れたバケツを持って、走って近づいてきました。
「私にかけるんだ。」と期待に胸を膨らませていると、ニックはバケツいっぱいの水を右隣のミナさんにぶっかけました(笑)。隣りの私にも水飛沫がかかりましたが、ミナさんはずぶ濡れになってしまいました。しかし、ミナさんは余裕の表情で、微笑みを絶やしません。保安官が「大丈夫ですか?」と言いながら、ミナさんに駆け寄り、ミナさんの肩についた水を手で払いのける仕草をしました。ここまではお約束どおりでしたが、突然ミナさんが「あー!」と顔を真っ赤にして叫びました。ミナさんの胸をピーターが右手で掴んでいたのです。私も「あー!」と叫びました。
保安官とニックだけでなく、ピーターまでもが「あー!」と叫んだまま、そのままの姿勢で固まってしまいました。我に返った保安官が「何をしているんだ! 手を放せ!」と叫びながら、ピーターの頭を平手で叩きました。ピーターは「痛っ!」と叫びながら、手を引っ込めましたが、「胸元の素肌が真っ白に透き通っていて…水玉模様が目に入って…頭がクラクラしてしまって…手が滑っちゃった…。」などとブツブツ言い訳しています。私はミナさんを見て、ビックリしました。カーデガンのボタンを留め忘れていたのでした。真横から見るとあまりわかりませんが、正面から覗き込むとカーデガンの前が開いていて、白いブラウスが丸見えです。
特に襟元から胸までは、ブラウスが濡れて素肌に貼りついて、透き通った白さの素肌が眩しく見えます。乳×を覆う白地に水色の水玉模様の○☆が、浮きあがって見えます。この超セクシーな姿で、美人のミナさんに微笑まれて、ピーターが悩殺されたのでした。私は驚いて「ボタン留め忘れてる!」と叫んでしまいました。ミナさんは「えっ!」と驚いた声をあげて、両手でカーデガンの前を押さえました。そして、慌ててボタンを留めました。
「私が挑発していたのね…。」とミナさんは落ち込んでいます。保安官が「一同、土下座!」と号令して、保安官達3人は、ミナさんに向かって土下座しました。「許してもらえます?」との保安官の囁くような質問に、ミナさんは「こちらこそ、ごめんなさい。」と小声で答えました。「じゃあ、失礼します。」と小声で言って、保安官は自分のポジションに戻り、負け組代表の募集を始めました。本来ならば、ミナさんは率先して出ていくはずですが、席に座ったままで放心状態のようです。
私が「負け組代表ですよ。気分転換に出ましょう。」とミナさんの手を取って、ステージへ出ました。保安官達3人も暖かく拍手で迎えてくれました。私達がステージに出ると、ぞろぞろと大勢の希望者やカメラ小僧が出てきました。「今日は希望者が多いよね。過去最高の数だと思います。1列では人数的に無理なので、3列になってください。」と保安官が誘導し「3,2,1」のカウントダウンで、バケツの水がかけられました。席に戻る際、私はニックに「全然、濡れないよ。」と伝えました。
するとニックは「保安官! このお嬢さんが『全然、濡れないよ!』と不平不満を言っています!」と叫びました。保安官は「そうですか、そうですか。」と優しく笑いながら、私を再びステージ上へと誘導してくれました。「暑いですからね。ずぶ濡れになりたいですよね?」との質問に頷きながらミナさんを見ると、席に戻ってもまだ放心状態のようです。視線が1点に集まっていません。
私は保安官に「ミナさんが先ほどから放心状態なんです。私と一緒に水をかけてあげてください。」と頼みました。保安官はミナさんに近づいて「大丈夫ですか?」と尋ねました。ミナさんが頷くのを見て「お水をおかけしましょうか?」と尋ねました。再びミナさんは無表情で頷きました。保安官にエスコートされて、ミナさんもステージ上へ出てきました。「3,2,1」のカウントダウンの後、私達は保安官達3人から2回ずつバケツの水をぶっかけられて、ずぶ濡れになりました。
ミナさんの方を見ると、元の優しい微笑みが戻っています。保安官が「この勇敢なお二人に盛大なる拍手を!」と叫びました。暖かい拍手を浴びて、席に戻りました。アクシデントがあって開始が遅れましたが、無事にショーが始まりました。悪役ディーコンが船に乗って登場し、船の巨大扇風機で暴風を起こすシーンも、経験済みだったため、余裕でスカートの裾を押さえることができました。私には、さらに周囲を見回す余裕までありました。
最前列から後方の客席を見渡すと、暴風のためにバランスを崩して大きく開脚したり、暴風でスカートがめくれたりしています。スカート姿の女性客のほとんどの×ン×が丸見えでした。×ン×が濡れていて、×まで透けている女性もいました。まさしく「×ンチ×の嵐」です。ディーコンの手下達がジェットスキーで客席に水を撒き散らすシーンも、水が高速で飛んでくるだけなので、余裕を持って楽しめました。後半のハイライトは、飛行機が飛んできて着水する場面です。着水した瞬間に高速で水が飛んできますが、これは余裕でよける事ができました。
だいたい終わったなと油断した時でした。着水してから10秒くらい経過した頃でしょうか?頭を鈍器で殴られたような衝撃を感じました。飛行機が着水した衝撃で真上に上がった水柱の一部が大きな水塊となって、私の頭上に降り注いだのでした。ミナさんの情報では、風向きなどの気象条件などで、稀にこういったことが起こるそうです。「何が起こるかわからないのが、ウォーターワールドの魅力なのよ。」とミナさんが解説してくれました。ショーが終わった後も、着席したままショーの余韻を楽しんでいました。
握手を終えたキャスト達が、順番に握手しに来てくれました。ピーターは「このまま、もうしばらくお待ちください。」と言い残して去っていきました。しばらく待っていると、ピーターはお詫びの印として「アトラクションの特別優待券」を4枚持って現われました。特別優待券は、長時間待ちの場合でも待たずにアトラクションに入れる「魔法のチケット」だそうです。ウォーターワールドの場合には、この券があると満員で入場を締め切った後でも入場することができるそうです。
この券をゲットして、ミナさんは上機嫌になりました。喜ぶミナさんを見て、ピーターはホッとして「今度、プライベートで見せてください。携帯番号を教えてください。」と頼みました。保安官とニックも「俺も!」「俺も!」と手を上げて大騒ぎになりました。
ミナさんは「機会があればね。」と微笑んで、バイバイしました。
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